『The Hacker's Diet』(Autodesk の共同創業者 John Walker 著)の指数平滑化で、日々の揺れ(ノイズ)をならし、何週間もかけて動く体重のシグナル(トレンド)だけを描きます。
体重計の数字は、水分や食事、便通だけで1日に1〜2kgは動きます。昨日より増えた・減ったを毎朝追いかけても、からだの実際の変化は見えてきません。True Weight は、実測を淡い点として残し、トレンドを太い線で示します。見るのは点ではなく、線です。

点は実測、線はトレンド
減量が続かない理由の多くは、努力の足りなさではなく「数字の読み方」にあります。
前の日より0.8kg増えただけで、1週間がんばった分が無駄になった気がしてしまう。
上がったり下がったりで、結局どちらへ向かっているのか判断できない。
痩せたところで記録をやめてしまい、気づいたときには元に近い体重に。
点がばらついていても、線はまっすぐ下がっている。見てほしいのは、この線です。
図は説明のための架空の値です。実測(点)は毎日上下しますが、トレンド(太い線)は同じ向きに進み続けています。
体重の日々の動きのほとんどは、脂肪ではなく水分です。塩分の多い食事、飲み会、寝不足、便通——それだけで1〜2kgは平気で動きます。1日の脂肪の増減は、多くても数十グラム。毎朝の数字は、揺れのほうがずっと大きいのです。
そこで True Weight は、毎日の実測に1割の重みだけを与えて、前の日のトレンドに少しずつ足し込みます。
グラフでは、実測の点からトレンドの線まで細い線を引いています。釣り糸につながったおもりと浮きのように、線より下の点(沈み)はトレンドを少しずつ引き下げ、上の点(浮き)は引き上げます。
沈みが多い週は、からだは確かに減っています。今朝の数字が重くても、線が下を向いていれば順調。色はどちらもグレーに近い控えめな色にして、主役の線より前に出ないようにしています。
設計の仕事でおなじみの道具の生みの親が、エンジニアの目で書いた減量の本があります。
『The Hacker's Diet』は、AutoCAD で知られる Autodesk の共同創業者、John Walker がまとめた減量の本です。体重を気合いや感情の問題ではなく、食べた量と使った量がつりあうひとつのシステムとして扱い、日々の体重をノイズ、移動平均をシグナルとして読む方法を示しました。
本文はいまも作者のサイトで無料で公開されていて、海外の減量コミュニティやエンジニアの集まる掲示板でも、体重のブレに心が折れそうな人へ向けて、たびたび紹介されています。
True Weight をつくったのは、橋梁の耐震補強やコンクリート構造の設計に携わる、現役の構造設計者です。構造物は風や交通の荷重で常に細かく揺れています。それでも設計者が確かめたいのは、揺れの奥にある構造物本来の変位や応力。同じ見方を、自分のからだに当てはめました。
毎日 CAD の画面に向かう設計技術者として、その道具をつくった人の考え方を、自分の体重の記録に取り入れています。
The Hacker's Diet(原文・英語)『The Hacker's Diet』の考え方を、スマホで毎日続けられる形に組み直しました。
指数平滑化。トレンドの計算そのものです。
起きてトイレのあと、朝食の前。1日1回・1枠の記録にしています。
浮きと沈み。グラフの描き方にそのまま使っています。
いまのペース。直近2週間のトレンドの傾きを kg/週 で。
減量のあとの維持。維持レンジとして、戻り始めを知らせます。
本アプリは、John Walker 氏および Autodesk, Inc. とは関係のない個人の開発によるものです。考え方を参考にしています。
記録は1日1回、数秒。見るのは、トレンドとその向きだけ。

アプリを開くと、すぐにテンキー。「7・2・.・4」と打って「記録する」で終わりです。

グラフのすぐ上の【 体重 | 体脂肪率 】を押すと、横にすべって切り替わります。体重はティール、体脂肪率は落ち着いたコーラルピンクの線。1枚に1つだけなので、目盛りも点も読み違えません。

「昨日から」「1週間前から」「1か月前から」。比べるのは実測どうしではなく、トレンドどうしです。今朝たまたま重くても、1か月前からの変化は揺らぎません。

日ごとの値と、メモのある日の印。重かった日の理由が、あとから分かります。

身長を入れると、日本肥満学会の区分(BMI 25 以上を肥満とする日本の基準)で判定します。日々の実測ではなくトレンドの体重から出すので、BMI まで揺れることはありません。

ホーム画面には、トレンドとペースだけ

押すと、テンキーだけが下からせり上がる
ウィジェットに載せるのは、いまのトレンドと、週のペースだけ。ギザギザのグラフも、「まだ記録していません」という催促もありません。ホーム画面を見るたびに、静かに向きだけが分かります。
減量でいちばん難しいのは、減らすことより保つことです。目標に届いてしばらくすると、気づかないうちに少しずつ戻っていく。
True Weight は、目標に一度届くと見方を「維持」に切り替えます。目標の上下に維持レンジ(既定は ±1.0kg)の帯を敷き、トレンドが帯の端に近づき始めた段階でお知らせします。手遅れになる前に、減量のときのやり方を少しだけ戻せば済みます。
記録の手間は最小に、見返せる情報は十分に。
このアプリは通信できる権限を持っていません。セキュリティの観点から、記録は端末のみに保存され、外部へは通信されません。
広告も解析もアカウント登録もなし。クラウドバックアップの対象からも外しています。
何年ぶんも積み上がった記録は、あとから作り直せません。
機種変更しても、バックアップと復元でかんたんに移せます。体重・体脂肪率・メモ・身長と目標・タグの設定まで、すべて1つのファイルに。
本アプリは医療機器ではなく、日々の記録を助けるためのものです。BMI の区分は日本肥満学会の判定基準(肥満症診療ガイドライン2022)によります。
BMI が25以上でも、それだけで治療が必要な状態(肥満症)とは限りません。判断は医師にご相談ください。
食事や運動を変えていないのに体重が減り続けるとき、急に増えてむくみや息切れがあるときは、トレンドを見守るより先に医療機関にご相談ください。
同じ Stitch apps の頭痛Diaryと、画面の作りをそろえています。片頭痛・頭痛の記録アプリです。zutsu-diary.com